医学的な減量が必要な方へ
肥満は、単に体重が多い状態を指すだけではありません。高血圧、脂質異常症、2型糖尿病、睡眠時無呼吸症候群、脂肪肝、関節への負担など、さまざまな健康障害につながることがあります。
あさわクリニック初台では、生活習慣病の予防・改善を目的とした肥満症の診療を行っています。食事療法や運動療法を続けても十分な体重減少が得られない方、肥満に関連する健康障害をお持ちの方に対し、医師が適応を慎重に確認したうえで、ゼップバウンドによる薬物治療をご提案します。
当院の肥満外来は、健康寿命の延伸や生活習慣病の改善を目的とした医療的な減量治療です。美容目的の痩身、短期間での体重減少のみを目的とした使用、適応外使用は行っておりません。
ゼップバウンドとは

ゼップバウンドは、チルゼパチドを有効成分とする週1回投与の自己注射薬です。GIP受容体およびGLP-1受容体に作用し、食欲や満腹感に関わる仕組みに働きかけることで、食事療法・運動療法とあわせて体重管理をサポートします。
日本国内では、肥満症に対する治療薬として承認されています。ただし、薬だけで体重を落とす治療ではなく、治療中も食事内容の見直し、運動習慣、体重・血圧・血糖・脂質などの管理を継続することが重要です。
当院での治療について
当院では、ゼップバウンドを自由診療として処方しています。 自由診療であっても、医学的な適応を確認せずに処方することはありません。肥満症治療薬としての適正使用の考え方に準じ、診察、身体測定、既往歴・内服薬の確認、必要に応じた血液検査などを行い、医師が治療の可否を判断します。 適応がないと判断した場合、ゼップバウンドの処方はできません。あらかじめご了承ください。
対象となる方
原則として、成人の方(※)で、以下のいずれかに該当する場合に治療を検討します。 ※20歳以上70歳未満で適応に合致した方
1. 肥満症として治療が必要と考えられる方
高血圧、脂質異常症、耐糖能障害・2型糖尿病などのいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られない方のうち、以下のいずれかに該当する方が対象です。
・BMIが35kg/m2以上の方
・BMIが27kg/m2以上で、肥満に関連する
健康障害を2つ以上有する方
BMIは「体重kg ÷ 身長m ÷ 身長m」で算出します。
2. 中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群がある方
睡眠検査で中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群と診断され、BMIが27kg/m2以上の方も治療の対象となる場合があります。
睡眠時無呼吸症候群で治療中の方、CPAPを使用中の方、睡眠検査の結果をお持ちの方は、診察時に資料をご持参ください。
肥満に関連する主な健康障害
肥満症の診断では、体重だけでなく、肥満に関連する健康障害の有無を確認します。
・耐糖能障害、2型糖尿病、糖尿病予備群
・脂質異常症
・高血圧
・高尿酸血症、痛風
・冠動脈疾患
・脳梗塞、一過性脳虚血発作
・非アルコール性脂肪性肝疾患、脂肪肝
・月経異常、不妊
・閉塞性睡眠時無呼吸症候群、肥満低換気症候群
・変形性膝関節症、変形性腰椎症などの運動器疾患
・肥満関連腎臓病
健診結果や他院での検査結果、お薬手帳などがある場合は、診察時にお持ちください。
このような方はご相談ください
- 健康診断で体重、血圧、血糖、脂質、肝機能などを指摘された
- 食事や運動を見直しても体重が減りにくい
- 内臓脂肪や生活習慣病が気になる
- 睡眠時無呼吸症候群を指摘されている
- 膝や腰への負担を減らすために体重管理をしたい
- 自己流のダイエットを繰り返してリバウンドしている
- 医師の管理のもとで安全性に配慮しながら減量したい
処方できない場合があります
以下に該当する方は、ゼップバウンドを処方できない、または慎重な判断が必要となる場合があります。
・ゼップバウンドの成分に対して過敏症の既往がある方
・1型糖尿病の方
・糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡の方
・重症感染症、手術前後などで全身状態が不安定な方
・妊娠中、妊娠している可能性がある方
・妊娠を予定している方
・授乳中の方
・重い胃腸障害がある方
・膵炎の既往がある方
・未成年の方
・医師が治療に適さないと判断した方
また、糖尿病治療薬を使用中の方は、低血糖などのリスクに注意が必要です。現在服用しているお薬がある方は、必ず診察時にお知らせください。
治療の流れ
1. ご予約・ご相談
肥満外来をご希望の方は、事前にご予約ください。現在の身長・体重、治療中の病気、内服薬、健診結果の有無などを確認します。
2. 初回診察・適応確認
診察では、身長、体重、BMI、腹囲、血圧などを確認します。あわせて、既往歴、生活習慣、現在の内服薬、肥満に関連する健康障害の有無を確認します。
1年以内の健康診断結果、血液検査結果、お薬手帳、睡眠検査結果などをお持ちの場合はご持参ください。必要な情報が不足している場合は、血液検査などを行い、結果を確認してから治療開始の可否を判断します。
3. 治療内容・副作用の説明
ゼップバウンドの効果、使用方法、起こりうる副作用、治療中の注意点、費用について説明します。内容をご理解いただき、同意書にご署名いただいたうえで治療を開始します。
4. 自己注射の指導
ゼップバウンドは週1回の皮下注射です。初回は注射方法、保管方法、使用済み注射器の扱いなどを説明します。処方は2回目以降となります。
5. 定期的な経過観察
治療開始後は、定期的に体重、腹囲、血圧、血糖、脂質、副作用の有無などを確認します。効果や体調に応じて、医師が投与量の調整や治療継続の可否を判断します。
投与量について
通常は少量から開始し、体調や副作用の有無を確認しながら段階的に調整します。
自己判断で投与量を増やしたり、投与間隔を変更したりすることはできません。増量、減量、中止は医師の判断で行います。
治療期間の目安
治療期間は、体重の変化、健康障害の状態、副作用の有無、生活習慣の改善状況などを確認しながら判断します。
治療開始後、一定期間継続しても体重や検査値に改善傾向がみられない場合は、医師の判断で治療を中止することがあります。また、十分な減量効果が得られた場合も、薬剤のみに依存せず、食事療法・運動療法で体重を維持できるよう、投与量の調整や治療終了を検討します。
主な副作用・リスク
ゼップバウンドでは、以下のような副作用が報告されています。
比較的みられやすい副作用
- 吐き気
- 嘔吐
- 下痢
- 便秘
- 腹痛
- 消化不良
- 食欲減退
- 腹部不快感
- 注射部位の赤み、かゆみ、痛み、腫れ
- 疲労感、めまい
注意が必要な副作用
- 低血糖
- 急性膵炎
- 胆嚢炎、胆管炎、胆石症
- アナフィラキシー、血管性浮腫
- イレウス、腸閉塞
- 糖尿病網膜症の悪化
- 血圧低下、心拍数増加
強い腹痛、繰り返す嘔吐、冷汗、動悸、意識がぼんやりする、息苦しさ、全身のじんましん、顔や唇の腫れなどがある場合は、すぐに医療機関へご相談ください。
使用方法・保管方法
- 週1回、決められた曜日に皮下注射を行います
- 注射部位は腹部、大腿部、上腕部などです
- 同じ部位に注射する場合も、毎回少し場所を変えてください
- 薬剤は冷蔵庫で保管してください
- 凍結した薬剤は使用しないでください
- 使用済みの注射器の廃棄方法は、診察時にご説明します
費用について
当院の肥満外来は自由診療です。健康保険は使用できません。
※以下は掲載前に金額の確定が必要です。
| 内容 | 費用(税込) |
|---|---|
| 初回診察料 | 5,500円 |
| 再診料 | 2,500円 |
| 初回血液検査 | 5,500円 |
| 経過観察目的の血液検査 | 4,500円 |
| ゼップバウンド 2.5mg 4本 | 26,400円(1本6,600円) |
| ゼップバウンド 5.0mg 4本 | 39,600円(1本9,900円) |
| ゼップバウンド 7.5mg 4本 | 52,800円(1本13,200円) |
| ゼップバウンド 10.0mg 4本 当院の最大量(維持量) | 61,600円(1本15,400円) |
薬剤費とは別に、診察料、検査料がかかる場合があります。薬剤の流通状況や薬価改定などにより、費用が変更となる場合があります。
一度処方した薬剤については、返品・返金はできません。
ご来院時にお持ちいただきたいもの
・健康診断結果
・血液検査結果
・お薬手帳
・現在治療中の病気がわかる資料
・睡眠時無呼吸症候群の検査結果、CPAP使用記録
・他院からの紹介状がある場合は紹介状
検査結果がない場合は、当院で必要な検査を行ったうえで治療の適応を判断します。検査結果の確認が必要な場合、初診当日に薬剤を処方できないことがあります。
よくある質問
ゼップバウンドは誰でも使えますか?
誰でも使用できる薬ではありません。肥満症に関連する健康障害の有無、BMI、既往歴、現在の内服薬、検査結果などを確認し、医師が必要と判断した場合のみ処方します。美容目的や短期的なダイエット目的では処方していません。
保険診療で処方できますか?
当院でのゼップバウンドによる肥満症治療は自由診療です。健康保険は使用できません。保険診療での処方には、対象患者や医療機関の施設基準など、厳格な条件があります。
どのくらいで効果が出ますか?
効果の出方には個人差があります。治療開始後、数週間から数か月で体重変化を感じる方もいますが、効果を保証するものではありません。体重だけでなく、血圧、血糖、脂質、腹囲、生活習慣の変化なども含めて総合的に評価します。
薬だけで痩せられますか?
ゼップバウンドは食事療法・運動療法を補助する薬です。薬を使用している間も、食事内容の見直し、身体活動量の改善、睡眠、飲酒習慣などの生活習慣改善が必要です。薬だけに頼る治療は行っていません。
注射は難しくありませんか?
ゼップバウンドは週1回の皮下注射です。初回に使用方法を説明します。自己注射が不安な方は、診察時にご相談ください。
副作用が出た場合はどうすればよいですか?
吐き気、便秘、下痢などの消化器症状がみられることがあります。症状が強い場合や、強い腹痛、繰り返す嘔吐、低血糖を疑う症状、アレルギー症状などがある場合は、早めに医療機関へご相談ください。
目標体重になったら治療は終了ですか?
十分な減量効果が得られた場合は、医師が投与量の調整や治療終了を検討します。治療終了後も体重を維持できるよう、食事療法・運動療法の継続が大切です。
医師の管理のもと、健康を目的とした減量治療を行います
肥満症の治療は、見た目だけを目的としたダイエットではありません。生活習慣病や睡眠時無呼吸症候群、膝・腰への負担など、将来の健康リスクを見据えて取り組む医療です。
あさわクリニック初台では、内科のかかりつけ医として、現在の健康状態や検査結果を確認しながら、一人ひとりに必要な治療を検討します。体重や生活習慣病が気になる方は、お気軽にご相談ください。

